住宅が発生させる電磁波をカット!『オールアース住宅』ってご存知ですか?
2017.03.29
スタッフブログ
こんにちは。代表丹羽です。
現在、色んなハウスメーカーや工務店で取り入れられ始めている『オールアース住宅』。弊社でも初めて採用が決まり、名古屋市熱田区の現場にて施工が進んでいるので、レポートします。
まずオールアース住宅とは何か。
一言で説明すると、『住宅が発生させる電磁波をカットした住まい』という事になります。
現代の生活ではたくさんの電気器具を使います。電気使用量はこの40年で5倍。新築時家屋内に使う電線の長さはこの25年で7倍。
屋内配線からは電磁波が発生しています。そこから一定の距離を保てば人体へは届かないのですが、今の一般的な建物ではその距離が保ちにくいため、人体には電磁波が届きやすくなっています。
もちろん今の日本ではそれが普通の生活と言えますし、家に限らず職場や学校でも電磁波を発生する機器は身近にたくさんあるので、それが即座に重大な問題には繋がったりはしないのですが、電磁波は人体に一定の影響を与える研究結果が多く発表されてきたのは事実です。
そこで日本でもスウェーデンの基準程度に住宅内の電場(電磁波)を抑えようという取り組みが始まっていて、一般社団法人日本電磁波協会が設立され、基準の整備や電磁波対策の普及活動が行われるようになりました。
まだまだ世間の認知度は低く、ご希望されるお施主様も少ないのですが、今回の物件は、建築主の友人にオールアース住宅に取り組んでいる方がいたために導入のきっかけとなりました。
どのように対策するかというと、建物内の対策が必要と判断された場所の床や壁の下地の一部に導電性スパンボンドという電気を通すシートを張り巡らせます。そのシートに直に地中に接続するアースをつなぐことで、屋内配線から発生する電場(電磁波)を逃がすという手法を取ります。
先日、そのスパンボンド施工が終わって、中間検査を行いました。工事中の家屋内の電線に一時的に通電(完成時同様に電場を発生)させ、そこでどれだけ電磁波軽減が達成されているかを確認しました。施工に携わった大工さん、電気工事屋さん、弊社現場監督が見守る中、計測をしたところ、幹線が通る床付近は基準値25V/mに対し、なんと270V/m!。
しかし対策をした場所では0~4V/mと、基準値を大幅に下回りました。立ち会った職人さんたちも同じ壁の中で対策済部分と未対策部分で、測定器の数値がぐっと変わるのを見て「ほ~~、全然違っちゃうんだね~。」と感心しきり。
それがどのように住み心地や健康に反映されるか、また、それを実感できるものかどうかを、入居後の建築主にも聞いていこうと思っていますので、こうご期待。
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