注文住宅で土間のある家を建てたい!施工事例とメリット・デメリット

注文住宅で土間のある家を建てたい!施工事例とメリット・デメリット
藤原 裕子

Writer

藤原 裕子

ここ数年、土間の人気が止まりません。

土間というと、昔の日本の住宅の台所で見られるものでした。

土の上に漆喰等で固めた半屋外空間で、靴をはいたまま庭や山で採ってきた土の着いた野菜を台所へ持ち込んだり、農作業と並行して家事を行ったり、庭で割った薪を持ち込みかまどに火を起こしたりと、台所が炊事の機能だけでなく今よりも土や炭などで汚れる場であった当時のライフスタイルに適していました。

今の時代の「土間」は、多種多様にいろんな使い方がされていて定義が難しくなりつつありますが、機能のためだけにある半屋外空間ではなく、便利かつ楽しい空間として日本の文化を受け継ぎながら生まれ変わっています。

そんな「土間」のある実例をいくつかご紹介させていただきます。

 

玄関➡リビング一体型の土間

 

玄関からそのままリビングへ

土間のある間取りで一番多いのが玄関土間とリビングが一体化している間取りです。

この間取りは、玄関とリビングが一体化しているので、玄関だけの空間とリビングを別々にゾーニングするよりも空間を共有する為、それぞれ広く使えるメリットがあります。

また、玄関を開けるとリビングの大空間の広がりをすぐに感じられる迫力のある間取りになります。

例えばロードバイクなどのおしゃれな自転車を土間に飾ってリビングから眺められたり、リビングに腰掛けながら手入れもできたり、固定概念にとらわれない楽しい暮らし方も提案できます。

薪ストーブを配置したリビング土間の事例

玄関とリビングは建具で仕切られていますが、土間はそのままつながっていて薪ストーブが置かれています。

昔の日本家屋もかまどを薪で炊いていましたが、炭などが出て汚れやすい床をモルタル仕上げにしたり、ストーブの床を燃えにくい材にする機能を兼ねた土間リビングです。

リビングとつながりつつ、庭に抜ける通り土間の事例

こちらは、SE構法の特性を存分に活かして、玄関からワンルームのような空間が広がるだけでなく、吹き抜けの2階も壁を極力省いた本当の大空間と言えるユニークな間取りです。玄関から靴のまま裏庭へ抜ける通り土間がアクセントになっています。トイレやお風呂が土間の向こうにあるので、すのこのような渡り橋でトイレやお風呂へ行く楽しい工夫も。

玄関から和室や中庭へ抜ける通り土間の事例

リビングへは直通しておらず、土間からはシューズクローク、玄関ホール、和室、中庭へと4つのアクセスができます。

こちらのお家はご実家の敷地内に建てたお家の為、親族が集まった際や、法事などがあれば土間から和室へそのまま上がれるようになっています。これだけの土間があれば玄関が靴でいっぱいになる事もなく、リビングを通過する必要が無いのはとっても便利です。

 

土間という日本の文化が色々な形で現在の日本でも引き継がれています。

どこか懐かしく、でも新しい、日常生活の中で機能性を発揮しながらも、ゆとりを感じさせてくれる空間です。

 

 

土間のメリット

上記の様々な新しい空間づくりができる土間は用途も様々に活用できメリットがたくさん。

屋内で屋外のような作業が出来る

コンクリートやモルタル、タイルなどを使うため、木などに比べ耐水性があり、掃除が容易で汚れをあまり気にすることなく使えるのも利点。室内空間でありながら、玄関から繋がる土足可能な土間をつくればそこで自転車をメンテナンスしたり、アウトドア用品を収納したり、土の着いたものを室内へ持ち込むことが出来るので今まで寒空の中行っていた事が室内でできたり、新しいライフスタイルにも対応できます。

土間×性能で快適な室温空間に。

きちんと日照シミュレーションや温熱計算をした設計を行い適切に配置する事で日射で受けた熱や、室内の暖房の熱を保ち、蓄熱の効果もあります。

デザインとしてのアクセントになる

フローリング一辺倒の床材に、一部タイルやモルタル仕上げを入れることで一気にインテリアの雰囲気が変わります。

見切りを真鍮にしたり、タイルの柄やサイズで遊んだり。モルタルに塗料を混ぜ色を変えたりと、インテリアデザインの観点からも楽しめます。

土間のデメリットは?

家に土間を取り入れる際はデメリットも把握しておく必要があります。

家の断熱や温熱計算をしっかりと。

土間の床にはコンクリートやタイルなどの熱伝導率が高い素材が使われます。温熱環境を考えずにそのまま使用すると、陽の当らない場所であれば夏はひんやりとして涼しく感じられる反面、冬場は冷たく感じます。

冬場はしっかりと太陽の熱を受ければ暖かくなった土間が部屋を暖めてくれますが、夏も直射を受けてしまうととても暑い部屋になってしまいます。また、断熱等をしっかり施さないと、外気の温度で部屋を冷やすことにも。

 

特に寒冷地など寒さが厳しい地域の場合は、しっかりと対策を講じることをおすすめします。

 

クラック(ひび割れ)

モルタル等で仕上げる場合は面積が広ければ広いほどクラックが入ると思っておいた方が良いです。

仕切りを入れて大きく長いクラックを入りにくくする事も出来ますが、ある程度割れる覚悟は必要だと思います。

それもインダストリアルな雰囲気でカッコいいと思えるのであれば問題ありませんが、

気になる方はタイルで仕上げる事をお勧めします。

 

とても硬いのでケガに注意

モルタルも、タイルもとても硬い素材なので、まだ自身で受け身を取ることが出来ない年齢のお子様が転んで頭や身体を強打するととても危険です。

LDKのくつろぎの空間内に土間を一部取り入れる場合、お子様が土間の上にいる時間が増えるため、ヒヤっとする機会が多く訪れます。フローリングと段差がある場合はさらに気を付けなければなりません。子供はお家でも毎日走り回ったり飛び跳ねるという事を忘れないようにしてください。

強度のあるガラスの哺乳瓶で、フローリングに落としても割れなかったものが相手がモルタルだと簡単に割れてしまいました。それだけ硬いという事ですね(筆者体験談)

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藤原 裕子

Writer

藤原 裕子

広報では、他社にはない自社の強みや魅力を引き出して、必要としている方に正しく届ける。そんなことを日々心掛けています。
お施主様と、想い描く間取りや、動線、インテリアの話をするのが好きです。

インテリアデザイン専卒の元アパレル販売員
現在は、2級建築士取得に向け2年制の夜学に通う建築学生です。

中3女子、3才男子、猫、うさぎ の母です。
家事ラク、育児を楽しみながら素敵な空間で暮らす工夫、ペットと快適に暮らす工夫を探求する日々。
 
理想的な空間と抜群の安心感のある家で快適に暮らしたい方、一生に何度もない家づくりを思いきり楽しみたい方、
ぜひお気軽にお問い合わせください。
広報では、他社にはない自社の強みや魅力を引き出して、必要としている方に正しく届ける。そんなことを日々心掛けています。
お施主様と、想い描く間取りや、動線、インテリアの話をするのが好きです。

インテリアデザイン専卒の元アパレル販売員
現在は、2級建築士取得に向け2年制の夜学に通う建築学生です。

中3女子、3才男子、猫、うさぎ の母です。
家事ラク、育児を楽しみながら素敵な空間で暮らす工夫、ペットと快適に暮らす工夫を探求する日々。
 
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