設計士から見る付加断熱について。
2017.09.24
スタッフブログ
設計の丹羽です。
最近よく付加断熱という言葉を耳にしますが
付加断熱というのは柱間に充填する断熱と外張り断熱との併用をいいます。
充填する断熱はグラスウールだったり、ウレタンの吹きつけだったりといろいろですが
外張りに使う断熱材は基本ポリスチレンフォームやフェノール系のパネル状の断熱材が
主流のようです。そこで思うことはこれらの断熱材は全て水を通さない素材なので
外をこの断熱材で覆ってしまうということは湿気が抜けないという事です。
グラスウールもウレタン吹きつけも差はありますが水分を通しますので
室内側から徐々に湿気を吸い込んでその湿気は外張りの断熱材で塞がれいるので
行き場を失います。とはいえそこで水滴になるのかというと恐らく
定常計算で結露しない事を確認して厚みを決定しているので壁の中での結露は
発生しないと思いますが安全の為に室内側に防湿シートを張ります。
しかし、シートを張れば壁の中は動きがなくなるのでそこがどうも気になる
のであります。難しいですね壁の中の環境って。
余談ですが外張り断熱を調べていたらフェノバボードでおなじみの
積水化学工業さんから面白い素材を発見。
名前はゼットロンという商品です。熱伝導率0.055ですから劇的に性能が良い訳ではないのですが
硬くて薄いのがいいですね。3mm~20mmまでありますので何かに使えそうですよね~。
この記事のカテゴリ