ニケンハウジング 『ALC』外壁 採用ヒストリー
2017.10.05
スタッフブログ
インテリアコーディネーターの田中です。
ニケンハウジングでは、外壁材に【ALC】という素材を標準採用しています。
【ALC】を採用するに至った経緯は、いまから22年前の阪神淡路大震災にあります。
平成7年に起こった兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)の際、多くの建築技術者が被災地を訪れましたが、ニケンハウジング(当時 丹建)も被害状況の調査のため長田地区へ向かいました。
住宅密集地では、地震後の火災が甚大な被害をもたらしましたが、視察に訪れたメンバーが目にしたのは、一面焼け野原のようになってしまった中に、ぽつんと残る3件の住宅でした。焼け残ったお宅を訪ねてお話を伺うと、『このALCの外壁材が我が家を守ってくれた』と語ってくれました。
ALCとは、珪石やセメントなどを原料とし、高温高圧養生により緻密な結晶構造を生成する軽量気泡コンクリートのことで、無数の気泡が断熱の役割を果たし、表面の温度を裏面に伝えにくくしています。隣家の火災時に外壁は800℃以上もの高温に晒されることがありますが、外壁材の裏面温度が木材の発火点260℃に達する時間を大幅に遅らせる事で、延焼を免れたものと推察されました。
また、ALCの家の隣に建っていた2件の家も、この家が炎を遮ったために延焼を免れていました。火災に強い家を建てるということは、火災に強い街づくりにもつながって行くことを学んだのです。
私たちは、SE構法採用により耐震性の高い住宅を提供し続けていますが、地震に伴って発生する火災からも、家族の生命と財産を守る必要を強く感じ、ALCの外壁材を採用するに至りました。
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