新築かリフォームか悩んでいます。。。
2020.06.04
家づくり相談室
こんにちは。お客様窓口丹羽です。
先月複数いただいたご相談があったので、ここでご紹介いたします。
それは、「新築で建て替えるか、リフォームするかで迷っている」というものでした。
その迷いに至る理由は様々でしたが、今回はそれぞれの長所短所をお話させていただきます。
ここで言っているリフォームは、新築と比べるような家全体に及ぶ大規模なものを言います。
まずリフォームですが、こちらは大がかりなものでも、解体して新築するより安価で済みますし、その分住宅設備など快適装備にお金を多く回せるメリットがあります。
対して新築は、解体から行い、地盤改良なども必要に応じて新規で行わなければならず、コストはかかりますが、その分最新のスペックで家を建てることになるため、耐震性、耐久性、断熱・気密を含む省エネ性能などの基本性能が、古い家に比べて格段に高いものにできます。
この比較で問題なのは、この基本性能の差というのが思いのほか大きな点です。
特に最近の住宅の耐震性の向上は目覚ましく、求める耐震性が今に比べてかなり低かった昔の設計では、いくら良い素材を使ってよい職人さんが丁寧に作った家であっても耐震性においては大きな差が出ます。
また、断熱気密性能も同様です。ひと昔前の家というのは気密がほとんど考えられておらず、いくら空調を稼働させてもどんどん外に漏れていき、暖房においてはフル稼働させればさせるほど熱が上部へ逃げ、冷えた外気を窓や隙間から室内へ吸い上げてしまうという事もあるほど、効率(省エネ性)の悪さがあり、それはそのまま寒さ、暑さという快適性に影響を与えます。
これらの基本性能をリフォームで根本的に改善することは、少し材料や設備を換えたくらいではかなり難しいので、個人的には新築で基本性能を高めた家に住んでいただけると良いかなと思います。
しかし、大規模改修の際には踏み込んで改善できるチャンスなので、今の家に愛着があって残したいという方はぜひこういう機会を生かしてコストをかけてでも耐震と省エネの性能にしっかりと手を入れる事をお勧めします。
もう一点言えることは、今の設計基準や技術水準で安全かつ省エネで建てられた家は、これからむしろ建て替えではなく、高い性能を生かしつつも、個々の生活スタイルの変化に合わせて上手にリフォームを重ねていき、長く使って資産価値を保っていただきたいと思います。
言い換えれば、一世代前の家と今の家では、その間に設計や建物の評価の基準が大きく変わったということで、ここ10年くらいの間でそれが定着していった過渡期だったといえると思います。
家も住宅業界も大きく変化しています。より詳しくは丹羽まで遠慮なくご質問下さい。
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